18時間の結婚 死の床で愛を誓った夫婦 18時間の結婚 死の床で愛を誓った夫婦 18時間の結婚 死の床で愛を誓った夫婦 1年半の交際期間を経て、2016年12月23日、デイブはついにプロポーズを決心。馬車に乗ってレストランへ行って素敵なディナーを食べて…デイブは、ロマンチックなプロポーズのシナリオを完璧に準備していました。 しかし、その日帰宅したヘザーの顔には笑顔はありませんでした。乳ガンの告知を受けたのです。 #カップル #結婚 #ドレス #花嫁 #病 #ウェディング

アメリカ・コネチカット州に暮らす、ヘザー・リンゼイとデイブ・モシャーは、2015年にダンス教室で知り合いました。 お互いに一目惚れで、すぐに2人は恋人同士になります。

1年半の交際期間を経て、2016年12月23日、デイブはついにプロポーズを決心。馬車に乗ってレストランへ行って素敵なディナーを食べて…デイブは、ロマンチックなプロポーズのシナリオを完璧に準備していました。

しかし、その日帰宅したヘザーの顔には笑顔はありませんでした。乳ガンの告知を受けたのです。

この知らせを受けたデイブは、それでもプロポーズの予定を変えることはありませんでした。

その晩、ヘザーとデイブは馬車に乗り、蹄の音を聞きながら市内を巡りました。柔らかな街灯の光が馬車に差し込む中、デイブはヘザーに大切な質問を投げかけます。感情が溢れ出し涙が止まらないヘザーでしたが、プロポーズを受け、2人は婚約しました。

「その晩に僕がプロポーズしようとしているなんてヘザーは知らなかったんです。告知のことは聞きましたが、予定通りプロポーズしました。僕はそれでも一緒にいたいということを知って欲しかったからです」

婚約してからの数日間、2人は幸福と愛で満たされていました。愛し合う2人は世界の中心にいて、2人なら何も怖いものはないと固く信じていました。そして早くも結婚式の日取りを決めることに。2017年12月30日、2人は祭壇の前で誓うことに決めたのです。

しかし、その5日後、ヘザーの検査結果が出ると、幸せの絶頂にいた2人は一気に現実に引き戻されました。ヘザーは最も進行の早いタイプの乳ガンを患っていたのです。

その日から、ヘザーの生活は病気との闘い一色になりました。毎週専門治療を受けに病院に通い、できることは全て挑戦していきました。代替医療も良いと言われるものはなんでもやってみました。そのうちの一つがヘザーのガンの進行を遅らせることができるかもしれないと希望を抱いていました。

しかし2017年9月、2人は今まで挑戦してきた治療法はどれも効果がなかったという事実に目を向けざるを得ませんでした。ガンは体中に転移していたのです。
この頃からヘザーの容体は目に見えて悪化していきます。10月の終わりには、病院で様々な医療機器を体に接続してほぼ寝たきりで過ごすほどになっていました。

31歳のヘザーは、それでも病と闘い続けました。

「ものすごく強い人だ。多くの人はずっと早くに諦めてしまうと思う。医師も、なぜヘザーがこんなに長く生きていられるのかわからないと言うほどだったんだ」デイブは言います。

しかしヘザーに残された時間がわずかであることは誰の目にも明らかでした。ついに担当医から、結婚式の予定日を前倒しするように勧められます。

2017年12月30日までヘザーは生きられないだろうとの宣告に、2人はためらいながらも結婚式の予定を12月22日に変えることに。

どんなことになっても結婚したい、2人の意思は揺らぎませんでした。

そしてクリスマスの直前、病院内のチャペルで家族や友人に囲まれてデイブとヘザーはついに結婚しました。

家族はこの日をできるだけ美しい日にしようと、手を尽くしました。純白のドレスに身を包み、ウィッグをかぶり、プロの手で健康を取り戻したかのようにメイクされたヘザーは、美しい花嫁のイメージそのもの。

美しい花嫁の姿となったヘザーは、全身の力を集結させ、祭壇の前で夫婦の宣誓をし、夫に愛の言葉を告げました。

 

そしてゴールしたマラソンランナーのように、両手を高く上げたのです。

その18時間後、2017年12月23日、人生を精一杯走りきったヘザーは、静かにこの世を去りました。奇しくもその日はデイブがプロポーズした日から、ちょうど一年という日でした。

友人、家族、そしてようやく夫となったデイブを残して逝かねばならなかったヘザー。大きな失意の中にいるデイブですが、ヘザーは絶対に生きることを諦めてはいけないと教えてくれたと言います。

「これほど生きられるとは誰も思っていなかった。でもヘザーはやってみせた。最後の最後まで闘い抜いた。だから僕も最後まで闘い抜く」

ヘザーの葬儀は、本来結婚式の予定日だった2017年12月30日、結婚式を行うはずだった教会で執り行われました。

ガンの告知からわずか1年であまりに若くして逝ってしまったヘザー。しかしその31年間の人生を、ヘザーは愛し、笑い、幸せを感じ、精一杯生きました。そして人生最後の日、最愛の人デイブの妻になるという願いを叶えたヘザーは、永遠にデイブの心で共に生きることでしょう。